ハムストリング肉離れのテーピング方法|スポーツ復帰を早める貼り方
ハムストリング肉離れとは?
ハムストリングとは、大腿(ふともも)の裏側にある筋肉群のことで、走る・跳ぶ・蹴るなどの動作に重要な役割を果たします。スポーツ中の急なダッシュやジャンプの際に、この筋肉が過度に伸ばされることで「肉離れ」が発生します。
テーピングの効果
ハムストリングの肉離れに対するテーピングには、以下のような効果があります。
筋肉のサポート:負担を軽減し、回復を助ける。
痛みの軽減:適切な圧迫により痛みを抑える。
再発防止:再度の肉離れを予防する。
血流促進:回復を早める。
実際のテーピング方法
テーピングを適切に行うことで、スポーツ復帰を早めることができます。以下の手順で実施してください。
準備するもの
キネシオロジーテープ(5cm幅)
ハサミ
アンダーラップ(かぶれやすい人)
テーピングの手順
足を軽く伸ばした状態で準備
立った状態で上体を前屈する。
テープのカットと貼り付け
太ももの膝裏少し上から脚付け根までテープを貼る。
伸ばしすぎず、軽く引っ張りながら貼る。
仕上げ
しっかりと密着させ、剥がれにくくする。
テーピング後のリハビリと注意点
テーピング後は、適切なリハビリとケアが重要です。
軽いストレッチを行い、可動域を徐々に回復。
無理な運動は避け、痛みが引いた後に徐々に負荷を増やす。
湿布やアイシングを活用し、炎症を抑える。
テーピングで症状が軽減しない時の対策
テーピングをしても痛みが軽減しない場合、以下の対策を検討してください。
整形外科や整骨院で診察を受ける:ある程度回復したがそれ以降良くなっていかない場合、専門的な治療が必要です。
電気治療や超音波治療を試す:リハビリ施設や整骨院で受けられることが多い。
適切なリハビリプログラムを実施する:自己流ではなく、専門家の指導を受ける。
サポーターを活用する:テーピングに加えて、ハムストリング用のサポーターを使用することで補強効果が得られる。
テーピングで改善しないときは
肉離れは筋肉を構成する筋繊維が微細な断裂を起こした状態のことです。要は切り傷や擦り傷と同じで肉の損傷なので、ぶっちゃけいえば日にち薬でくっついて治るのがふつうです。
受傷したら痛みとともに内出血して腫れて熱をだします。これを炎症といいます。炎症は安静にしていたら数日で治まります。なので整形外科は「しばらく安静に」と言って、炎症を抑える湿布薬を処方します。
それで治れば誰も悩まないのですが、スポーツ現場ではそうはいかないケースが多いのが現実です。
特にハムストリングの肉離れは回復が遅いし、暫く練習休んで痛みが退いたと思って復帰したらまたやってしまったというパターンも多くみられます。
こういう肉離れは、肉離れになる原因がハムストリングでなくお尻やフクラハギの筋肉や、足首や膝、股関節が悪くてなっています。
身体は筋肉の引っ張り合いで動いていて、筋肉の力の方向は関節軌道が導いています。全身の筋肉と関節の連動と、それらを制御する脳神経を高度なレベルで統合したプログラムで、重心を保ちながら爆発的な力を発揮して身体を走らせています。このプログラムと実際の身体の状態にギャップがあると損傷リスクが高くなります。
そのギャップは、もしかしたら小石や僅かな段差を踏んだり、並走ランナーと接触して重心が崩れたときに起こったのかもしれませんし、特殊な作業やトレーニングで一部の筋肉が酷い筋肉痛になっているのに無理して走ったときに起こってしまったのかもしれません。
このような突発的なたまたまなアクシデントであれば、はっきり言って肉離れは放置していても完治します。
しかし一方、どこかの関節や筋肉に不具合があって、それでプログラムとギャップが生まれて制御不能になったとき、最も強い負荷のかかる場所が損傷するので、傷めた筋肉だけケアしても原因が残ったままなので回復は遅いし痛みが退いてもずっと違和感が残るようになります。
テーピングはあくまで症状の緩和、つまり損傷した筋肉の痛みの軽減が主な目的なので、治療にはなりません。テーピングをしながら練習を続けているうちに痛みがマシになっていくようなら、それは突発的なアクシデントに依るものなのでそのまま完治する可能性はありますが、そうでないときはきちんと治療にかかったほうが良いでしょう。
ちなみに治療にかかったところがハムストリングだけに電気やマッサージするようなところは行っても無駄なので、違う所を探しましょう。