オスグッド病の秘密 | 原因メカニズムから解くマッサージ・テーピング・ストレッチで治らない理由

この記事は、子供のサッカー選手に多いオスグット病(膝の成長痛)が、どうやったら早く治るのかを知りたい方に向け、オスグット病になるメカニズムと原因から解く施術法を解説します。

 

オスグットを練習を休まず早く治すのに必要な事は4つあります。

  • 姿勢の改善
  • 足首と膝の関節と筋肉の連携修正
  • 太腿筋の筋膜調整
  • 成長期特有の栄養指導

 

オスグットの治療は、一般的な整形外科や整骨・整体では「安静によるスポーツの禁止」が大前提で、とても長い期間練習を休まなくてはなりません。

 

でも、小学校高学年から中学生の間というのは、スポーツに打ち込む子供たちにとって一日の練習も疎かに出来ない時期。一刻も早く練習させてあげたい!と思うのが当たり前の親心です。

 

当院には、そんな意欲的なスポーツ少年がたくさんオスグット専門治療を受けて元気に復帰しています。

 

 

 

 

オスグットを練習しながら早く治すためには、人体の筋肉と筋肉、筋肉と関節の連動(バイオメカニクス)を基にした施術と、成長期特有の栄養管理が必要です。

 

ただ闇雲にストレッチやマッサージをするだけでは、ちっとも良くならないんです。

 

とは言え、「本当にオスグットがそんなに早く治るの?」と心配されるあなたの為、ひとつひとつ解説していきます!

 

オスグットは硬くなった太腿筋が作り出す

 

整形外科ではオスグット病の原因を

太腿の筋肉の過剰な牽引力が脛骨粗面を損傷させるため

としています。

 

オスグット病の詳しい記事はこちら→
オスグット病 | 子供のサッカー選手に多い膝の成長痛とは?治療に手術は必要?ストレッチ・テーピング法まで解説

 

 

なんで牽引力が過剰になるのか?

それは太腿の筋肉の柔軟性が低下して、硬くなっているからです。

 

事実、オスグットになってる子の大腿筋はカチコチに硬くなっています。

 

なので、軟らかくするためにストレッチを指導されたり、マッサージを受けたりするんですね。

 

では、なぜ硬くなるのでしょう?

 

必ず言われるのが、

●使いすぎ

●練習のしすぎ

ですね。

 

「使いすぎ」というのは間違いではありませんが、これは「スポーツのしすぎ」という意味ではありません

間違ってはないのですが、かなり端折った言いようです。

 

筋肉は疲労が溜まると硬くなります。

でも、疲労が溜まったとしても身体には回復力があるので、疲労は抜けていくものです。

ましてやオスグットになる年代の子なんて、一晩寝たらすっかり回復するのがふつうなんです。

 

でも、だんだん硬くなっていくということは、疲労が回復力を上回っているという事。

 

なので、筋肉の柔軟性を取り戻してオスグットを早く治すには、

疲労を減らす

回復力を上げる

の両方をするのが最善ということなのです。

 

大腿筋を疲労させ硬くする原因

 

そりゃ運動したら疲れるでしょ・・・・ていうのは当たりまえなんですが、ちょっとおかしいと思いませんか?

 

●同じチームで同じ練習量なのにオスグットになる子とならない子がいる

●オスグットになってる子より明らかに運動量が多い子がなってないような・・?

●急に背が伸びたけどオスグットにならない子と、そんなに背が急に伸びてないのにオスグットになった子の違いは?

 

そうです、運動量じたいに原因はありません

 

実は

  • 骨盤後傾・姿勢の問題
  • 足首と膝の運動連鎖
  • 成長期特有の栄養事情

この3つが関係しているのです。

 

骨盤の後傾・姿勢

オスグットになる子は骨盤が後ろに傾いていることが多くて、姿勢が悪い傾向にあります。

 

 

オスグットを作り出す太腿前の筋肉は、骨盤の出っ張りから膝下の出っ張りまで付着しています。

 

立ってるときは、骨盤が後傾すると重心バランスをとるために無意識に少し膝を屈めるようになるので、太ももの筋肉に常に力が入った状態になります。

 

悪い姿勢で座ると骨盤が後傾して、骨盤の出っ張りから膝下の出っ張りまでの距離が少し遠くなり、太腿の筋肉はふつうより少し伸ばされた状態になります。

 

引き伸ばされた筋肉は生理現象で元の長さに戻ろうとしますので、無意識に薄っすら力が入った状態になります。

 

力を入れなくていいときに、知らずに力が入ったようになっているので、だんだん疲労が溜まって硬くなってしまうというワケです。

 

足首と膝の運動連鎖

足首の関節が歪むと、膝関節に変な捩れの力が加わるようになります。

オスグットになる子に多いのが、膝を曲げると爪先が外に向き、膝が内側に倒れ込むニーイン・トゥーアウトという運動連鎖の特徴です。

 

 

詳しくはこちら→
ニーイン・トゥーアウトまたはニーアウト・トゥーインの原因とメカニズム、改善法

 

ふつうの膝の曲げ伸ばしのときは、太腿の筋肉は直線的に伸び縮みするのに、捻れがあったら曲げ伸ばしするごとにちょっとだけ捩れの方向に太腿の筋肉が引っ張られることになります。

 

このため、太腿の筋肉に余計な負担が掛かって疲労しやすくなるし、膝下の出っ張り部に掛かる負荷も増えるので、オスグットになるのです。

 

成長期の栄養不足

 

子供の身体は成長期に骨の長さがグングン伸びます。

骨の成長に合わせて筋肉も大きくなっていきます。

 

そのぶん、骨と筋肉の素になるタンパク質が必要になりますが、激しいスポーツをしていると、疲労回復にもタンパク質を使わないといけないので、慢性的な栄養不足になりがちです。

 

そのため太腿筋の回復が追いつかず、硬くなってしまうのですね。

 

普段から肉や魚をたくさん食べることと、プロテインの摂取をお勧めします。

 

オスグットから早期復帰するために必要なこと

 

オスグットを治すのには、太ももの筋肉を軟らかくしてやる必要がある。

 

だから整形外科ではストレッチしてくださいとか、整骨院では太腿をマッサージしたりテーピングしたりするんですね。

 

でも、太腿を硬くする根本的な原因を解決しないと、一時的にラクになるだけですぐまた痛みが出てしまいます。

 

  • 姿勢を改善するための正しい背骨・骨盤矯正術
  • 足首と膝の運動連鎖をしっかり復元できる整復術
  • 太腿筋を効果的に軟らかくする筋膜アプローチ
  • 成長期特有の栄養指導ができる知識

 

これらのことをトータルして治療を進めることのできる施術師でないと、オスグットの早期改善は見込めないでしょう。

 

まとめ

  • オスグットは疲労蓄積で硬くなった太腿筋がつくりだす
  • 太腿筋の疲労蓄積は姿勢や脚の運動連鎖に原因がある
  • 成長期特有の栄養事情が関与する
  • オスグットは太腿筋だけにあれこれしても根本解決にはならない
  • オスグット治療は姿勢・栄養・身体の使い方を見直す必要がある

いかがでしたか?

 

もしあなたのお子さんが、整形外科や整骨院に通院しているのにオスグットが良くなっていないなら、ぜひ当院にご相談ください。

オスグット専門の即効施術をしています。