へバーデン結節(指曲がり症)は本当に治らない?指先の痛みと変形の原因メカニズムと治療

●何かぶつけたわけでないのに指先が痛い
●朝起きたら指が強張っている
●指の第一関節をよく見たら曲がって腫れている
●洗濯ばさみを摘むと指が痛い
まさか・・・リウマチ?と思って整形外科や病院に行ったら
へバーデン結節ですね。治りません。
と言われ、とりあえずの痛み止めを出されて終わり。
まぁ、お医者さんがそう言うから仕方ないか・・・・
と諦めて暫く経ったら、どんどん痛みが酷くなるばかりか、違う指まで痛くなってきた。
このままでは仕事や家事ができなくなるのでは?
指先が節くれだって固まってしまうのでは?
と不安になって、治す方法はないものか?とあなたはネットで調べているのではないでしょうか?
私の接骨院に来られる方の殆どはそうです。
困っているお母さんのためにと、娘さんが当院を探し当てて相談に来られる方も多いです。
整形外科で「治りません」といわれるへバーデン結節(指曲がり症)ですが、そんなことはありません。
きちんと治療すれば、痛みや違和感はこの方↓のように改善していきます。

お医者さんが治らん言うてるのにホンマかいな?と思われるかもしれませんね。
そんな疑問をもつあなたに、なぜ柔道整復で改善するのか、その原因とメカニズムを解説していきます!
このページの目次
へバーデン結節とは?症状と特徴

へバーデン結節は、別名「指曲がり症」ともいって、40代以上の女性に多く発症します。
とはいえ、私の接骨院には20代の女性も「整形外科でへバーデンと言われました」という方も来られますし、ごく稀に男性も来院されますので、40代以上の女性というのはあくまで目安です。
症状は、指の第一関節が腫れたり、曲げにくくなったりします。
痛みを伴うことも多いのですが、指先に力を込めたときだけ痛むケースもあれば、何もしてないのにズキズキ疼くケースもあります。
たまに指の背側にポチッとした水脹れができることも。
進行すると、第一関節が変形して節くれだち、真っ直ぐ伸ばせなくなってしまいます。
変形の進行に伴って、関節を動かせる範囲は狭くなっていきます。
そして最終的に第一関節は固まって動かせなくなります。
その間、痛みは強くなったり弱くなったりを周期的に繰り返して、可動域の減少に伴って痛みは感じにくくなります。
ちなみに指の第二関節が同じようになるのをプシャール結節といいます。
名前と場所は違いますが、原因やメカニズムは同じです。
なぜ医者は「治りません」「年のせい」と言うのか

現在、整形外科では原因不明が公式見解になっています。
引用:指の第1関節(DIP関節)が変形し曲がってしまう原因不明の疾患です。第1関節の背側の中央の伸筋腱付着部を挟んで・・・
原因不明なんだから治療のしようがないんですね。
更年期障害による女性ホルモンバランスが原因という説もあります。
引用:これら手の病気はエストロゲン(卵胞ホルモン)と深い関係があり~エストロゲンは腱や滑膜(関節を包む膜)の腫れを取る抗浮腫作用があり~閉経して急にエストロゲンが出なくなることで、腱や関節に炎症が起こりやすくなる。
しかしこれはどっちかというと「へバーデン結節になる原因」というより、「関節が緩くなる要因」と言えますね。
この他、いろいろな説があります。
- 母親もへーバーデンという人も多いので遺伝的要因説
- 中年以上の女性に多いということで筋力不足説
- 腎臓の関係でコーヒー飲みすぎ説
どれもいまひとつ説得力に欠けるというのがホントのところです。
だからお医者さんは患者さんに「治りません」「年のせい」と言うんですね。
これは整形外科でも手専門外来の病院でも同じです。
ですが、へバーデン結節は指先に力を込める職業の方に多く発症することが統計でわかっており、学校給食員の方に労働災害として認められている事例が多くあります。
これは厚生労働省が「指先のケガ」と認めているということにほかなりません。
ちなみに私の接骨院に来られたへバーデン結節患者さんの職業は、
・給食員
・花屋
・介護職員
・ホテル従業員
・縫製員
など。
特殊な職業ではヴァイオリン・ベースギター・ピアノ・フルートなど音楽家。
あと、趣味の括りなら、釣り・皮革アクセサリー製作・パッチワーク・キルト製作・ゴルフなど
どれも指先に力を込める仕事・趣味ですね。
ですがそのような仕事や趣味をしていない、
ふつうの主婦
の方が最も多いのが事実です。
そのあたり、なぜへバーデン結節になるのか?その原因メカニズムを解説しましょう!
メカニズムから解く本当の原因と治療法

さて、本題です。
先に結論を言ってしまいますね。
へバーデン結節は突き指と同じで捻挫の一種です。
捻挫なので、原因は外力です。
ええっ?捻挫なの?
と思うかもしれませんが、ホントです。
まず、受傷のメカニズムから解説しましょう!
へバーデン結節になるメカニズム
突き指はボールを受け損ねたりドアの扉に打ちつけたり、瞬間的に強い外力が指関節に加わったときに受傷するケガです。
実は、突き指もへバーデン結節も関節に外力が加わると受傷するのは両者共通なんです。
では、へバーデン結節とふつうの突き指と違うところは何か?
それは、
へバーデン結節は指先に持続的な力がかかっているときに受傷する
ということです。
簡単にいえば、
●ふつうの突き指は手に何も持ってないとき。
●へバーデン結節は指先で何か抑えたり引っ掛けたりしているとき。
この違いです。
でも、ただ瞬間的に力がかかっただけでは「イテッ」と一瞬思うだけ。
このときに関節に捻れが加わると、関節面がズレて指先が微妙に歪んでしまうんですね。
例えば、ミシンで指先に力を込めて手繰っているときとか

指先に重い買い物袋を引っ掛けているときとか

あと、ホテル従業員の方に多いのは、ベッドメークでシーツを引っ張るとき
介護職の方に多いのは、要介護者の脱衣や着衣のとき
このようなときに指先関節に過剰な捻れが加わります。
突き指の記事でもかきましたが、関節が捻れてズレると元に戻らなくなってしまいます。

突き指についてはこちらで詳しく解説しています。
⇒関連記事:突き指の応急処置と治療
捻じれてズレた関節を使い続けるうちに、だんだん痛みや変形が強くなっていく、というワケです。
あなたの指先をよーく見てください。
指先がただ横に歪んでるだけじゃなく、ちょっと捻じれているはずです。
ちなみに女性は更年期になると女性ホルモンの影響で関節が緩くなります。
なのでふつうなら指先関節に捻じれの力が掛かっても問題なく耐えられるのに更年期になると耐えきれず捻じれて挫いてしまうというわけです。
女性ホルモンの替わりになるエクオールというサプリメントを出してくれる整形外科もあるので、関節をしっかりさせる予防には有効かもしれません。
指先第一関節が変形するメカニズム
へバーデン結節の特徴は、なんといっても指先第一関節の変形です。
整形外科では「変形性関節症」とかいって、変形する病気みたいな感じに言ってますが、そんなことはありません。
変形するのもちゃんとした理由があるのです。
へバーデン結節が受傷してからどのように指先第一関節が変形していくのかみていきましょう。
■正常な状態
関節面は平行で、腱は十分な力を指先に伝えることができます。

■第一段階
外力が加わり関節面が歪んでズレます。そのとき腱や靭帯も損傷して炎症(腫れ)を起こして痛みを出します。

■第二段階
そのまま指先を使うと、ズレた関節の角に擦れて腱や靭帯が傷つくので、厚ぼったくなっていきます。

■第三段階
厚ぼったくなった腱は引っ張る力が弱くなって、指先を真直ぐ伸ばせなくなります。さらにズレた関節はそのままだと不安定なので、安定させようと関節面に新しい骨が湧いてきます。

厚くなった腱と湧いてきた骨で関節が固まったら、もう腱や靭帯を傷つけることがないので痛みは一時的に感じなくなります。
でも、指先に再度外力が加わってまた関節がズレると、第二段階に戻って痛みを感じるようになります。
期間をおいて症状がでたり治まったりするのはこういう理由です。
この繰り返しで指先はどんどん変形して節くれ立っていくんですね。
へバーデン結節の治療は関節整復が有効
痛みを和らげるにはシップや塗り薬がありますが、効きはイマイチです。
整形外科では関節にステロイド注射をすることもありますが効いたとしてもすぐ効果は切れるようです。
よく、温めるのと冷やすのとどっちがいいですか?と訊かれるので書いときますね。
●ズキズキ疼くような痛みや、熱をもってるようなら冷やす
●強張りや、曲げ伸ばしで力を入れると痛いというようなら温める
間違っても指先を引っ張ったり、無理やり伸ばしたりしてはいけません。
へバーデン結節を根本的に治すには、関節のズレを元に戻す必要があります。
それには関節のズレを元に戻す徒手整復が最も有効です。
指に繋がる腕や肩まわりの筋肉の繋がりを使ってラクにする方法もあります。
いずれにしても術者の手を使った治療になるので、術者の技量で効き目の差が大きいのが難点ですが、バッチリ決まればきっと良くなります。
参考動画:へバーデン結節の施術事例
でも、残念なことに、関節の動きや痛みは施術でラクにできますが、節くれだった変形は元に戻せないんです。
変形部分がもう骨になってしまってるんですね。
骨になりきる前の部分は、治療をすれば身体に吸収されるので見た目は多少マシにはできるんですが・・・
なので、治療は早めにかかったほうがいいですよ!
へバーデン結節の手術は最終手段
お医者さんに「治りません」と言われるへバーデン結節ですが、手術という手段があります。
指先の変形部分を削りとって、指先を真っ直ぐにするんですね。
その代わり、手術をしたら二度とその指は曲げられなくなります。
なのでよっぽど変形で曲がった指先が生活で不便だとか、どうしても見た目を良くしたいということでないと勧められないようです。
当院のへバーデン結節専門治療を受けて治った方の声
特に治療効果が高く喜んで頂いた方に、
同じようにネットでへバーデン結節専門の治療を探している人のために書いていただけませんか?
とお願いして治療の感想を書いていただきました。

この方の治療例はこちら↓
ピアノ講師の方のへバーデン結節治療例はこちら↓
まとめ
- へバーデン結節は突き指と同じで外力によって受傷し関節が歪んでズレるケガの一種
- 根本的に治すには関節のズレを元に戻すことが必要
- 痛みや違和感を感じたら早めに治療にかかれば変形を防げる
- 変形が完成したものは痛みは改善できるが変形は治らない
いかがでしたか?
参考になれば幸いです。
私の接骨院でもへバーデン結節の専門治療をしていますので、神戸や明石にお住まいの方はぜひご相談ください。
隣町の加古川や三木はもちろん、西宮や芦屋、姫路の方も来られてますよ!
当院治療のよくあるご質問
最後に当院のへバーデン結節専門治療を受けられた方によくいただくご質問と回答を書いておきますね。
Q、完全に治りますか?
A、へバーデン結節の症状は二つあります。痛みと変形です。痛みは改善できます。
でも、変形はマシにすることはできても完全に元に戻すことは出来ません。ただし、変形の進行を食い止めることはできます。
Q、何回くらいで良くなりますか?
A、痛みに関しては一回の施術で「あ~なんかラクになってる」と言っていただけることが殆どです。
Q、どれくらいのペースで通院すればいいですか?
A、初回から3回目くらいまでは二日おきの来院で、そのあとは週一が理想です。
距離などの事情でむを得ない場合は初めから週一ペースの方も多いです。
Q、ずっと通わないとダメですか?
A、変形は諦めるから痛みさえどうにかしてほしいという方は、痛みが改善した時点で治療を受ける必要はありません。
痛みが無くなってもこれ以上変形を進めたくない、という方は、2,3週に一回とか定期的な来院をお勧めしています。
そのほかのご質問などありましたら↓のLINE・メール・お電話でどうぞ。
変形しきって動かせなくなる前に、対策をしましょう!
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