走ると膝が痛いランナー膝とは?原因と予防・対策
- ランナー膝の概要について知りたい
- ランナー膝のストレッチを知りたい
- ランナー膝の痛みを和らげるテーピングを知りたい
- ランナー膝にならない予防法を知りたい
もしあなたがすでにランナー膝になっていて、治療に掛かってるけど治らず困っているのならこちらこちら↓
走ると膝が痛いんです
膝が痛くてランニングができません
ランナー膝だから暫く安静にと言われたけど来週大会なのでなんとかなりませんか
ランニング時に膝の外側に痛みを感じるランナー膝は、整形外科学でランナー膝と診断されるスポーツ障害の一つです。
むかしは運動部の学生が来院するくらいでしたが、シティマラソンブームが始まって以来は中壮年のマラソン愛好家の方もよく来院されます。
今回は。このランナー膝(腸脛靭帯炎)について、整形外科学的概念からみた一般的なランナー膝のあれこれを、なるべく専門用語なしで分かりやすく解説していきましょう!
このページの目次
ランナー膝とは?一般的な症状
走ると痛いランナー膝。
痛む場所は膝の外側のやや上あたりです。
正面から見ると、大腿骨下端の膨らんだところと腸脛靭帯が非常に接近していることがみてとれます。
整形外科学では、この部分が擦れて損傷して痛みが出るとしています。
ランナー膝になる原因
整形外科学でランナー膝の原因としていることは、まずオーバーユーズ(使いすぎ)です。
これはどのスポーツ障害でもそうですね。他は
①硬い路面の走りすぎ
②薄いシューズ
③休養不足
④ウォーミングアップ不足
⑤足関節アライメントの不良
などが言われています。
①~④は解ると思うので省くとして、⑤の足関節アライメント不良について少し詳しく解説しましょう。
足関節アライメント不良
関節アライメント不良とは、簡単に言えば「関節の噛み合わせが悪くなった状態」のことです。
柔道整復では”亜脱臼”と呼びますが、巷でいう「関節のズレ」とか「歪み」とだいたい同じです。
足首でアライメント不良になるのは殆どが赤色で示した距骨です。
距骨は足の甲と踵で構成される足部と脛の骨を繋ぐ足関節の重要箇所で、ここが上手く嚙み合わないと例えば片足立ちをしたときバランスを取りづらくなってしまいます。
バランスが悪いとグラグラしてしまうので、バランスを戻そうとして無意識なところに力を入れてしまったり、余計な力を使ってしまったりするのですね。
これがオーバーユーズ(使いすぎ)の本当の意味なのです。
そしていちばん重要なのが、関節アライメント不良は他関節や離れた場所の筋肉に影響を与えるということです。
筋肉は関節を跨いで骨と骨を繋ぎ、筋肉の力の方向は関節で制御されているからです。
下画像でランナー膝になる腸脛靭帯は、膝関節を跨いで下腿骨にくっついており、その下腿骨には足関節を跨いで足の裏にくっつく筋肉と連続しているのがわかると思います。
ランナー膝の痛み対策と予防セルフケア
ランナー膝を治すには上記原因を排除していくことが必要ですが、とりあえずの痛み対策は以下の方法が有効です。
- テーピング
- サポーター
- ストレッチ
- マッサージその他
これらの方法はあくまで痛みに対する対症療法なので、完治に至るには難しいでしょう。
それに整形外科学では安静が基本です。
これら対症療法で騙しだましランニングを続けていると症状の悪化を引き起こす可能性が高いので注意が必要です。
ランナー膝のテーピング
伸縮性のある「キネシオロジーテープ」を使用して、痛みを出す腸徑靭帯をサポートします。
ランナー膝のサポーター
サポーターは関節の安定性を向上させるので、痛みの軽減とケガ予防の効果が見込めます。
多くのメーカーから多種多様なサポーターが市販されているので選ぶのに悩みますが、合う合わないは人それぞれですので実際に使ってみて続けて使うか決めましょう。
少しでも合わないと思ったものは悪化の危険がありますので、勿体ないですが使用しないようにしましょう。
ランナー膝のストレッチ
ランナー膝のストレッチは大腿部と臀部の筋肉を個別にするやり方と、体幹も含めた筋連鎖を用いた身体全体を使ったやり方の両方やる必要があります。
プロのスポーツトレーナーの方が解説しているサイトがあるので参考にしてください。
参考:どこでもフィット「ランニング障害、腸脛靭帯炎の膝痛予防ストレッチ法、ストレッチポールの使い方」
その他のランナー膝ケア
ランナー膝の痛みは硬くなった腸徑靭帯が発生させるので、腸徑靭帯を柔らかくすれば痛みが軽減されます。
- マッサージ
- 温浴
- クリームやオイル、エレキバンなど
ただし、膝に腫れや熱感、ズキズキした痛みがある場合はこれらのことは禁止です。
損傷が激しい急性期症状になっているので、アイスパックや氷嚢でアイシングしましょう。
まとめ
ランナー膝は痛みが出た時点で既に腸径靭帯がかなり損傷していますので、そうならないように普段のケアをしっかり行いましょう。
症状がでたなら、安静に努めて上記のケアを3週間ほど続けてみてください。
改善の実感がなければ、やり方が間違っているか、専門家の治療が必要かのどちらかになります。
専門家のかかっているけれど治らない、良くならないのなら、こちら↓の記事が参考になるかもしれません。