ヴァイオリニストのへバーデン結節の完治例
●小指の先が痛くてヴァイオリンの演奏ができない
●整形外科でへバーデン結節と診断された
●原因不明なので治療法はないと言われた
●ネットで改善策を調べたがどれも今一つ信用できなかった
とうことでご来院いただいたヴァイオリン奏者Aさんのお話です。
Aさんの施術の感想はこちら↓
当院には、整形外科でへバーデン結節の診断を受けた方や、指先の関節が痛いので治してほしいという方がたくさん来院されますが、殆どの方は痛み出して数か月、長いと数年経っています。
だいたい先に整形外科へ行くんですけど、Aさんと同じく
・原因不明なので治療法はない
・指を使わないようにするしかない
・年齢(更年期)のせいだから仕方ない
と言われてしまうからです。
お医者さんが言うなら仕方ないか、と思って過ごしているうちに痛みが酷くなり変形が進んできて・・・
このまま指が使えなくなるのでは?
と不安になって、ネットでいろいろ調べるうちに当サイトにたどり着くからです。
それにへバーデン結節は痛みに周期があります。
しばらく我慢してたら痛みが退いて治ったように思うので、後回しにできてしまうんですね。
へバーデン結節の詳しい解説はこちら↓
でも、Aさんのようなヴァイオリン奏者をはじめとした音楽家の方々は違います。
指先に痛みや違和感を感じたら、かなり早い段階で来院されます。
痛くて演奏できないとまではいかずとも、思うような音が出せなくなるのは死活問題だからです。
Aさんも痛みを感じるようになって二週間ほどで来院されました。
症状はというと、ヴァイオリンの弓を支抑える右の小指の第一関節(一番指先の関節)が痛むとのこと。
診てみるとわずかに腫れて赤味がかっていて、関節が極わずかに薬指側に捻じれて歪んでいます。
弓を抑える以外では、ぐっと握った時に曲げにくい感があること、指先を押して反らすと痛いということです。
痛みを感じだしてまだ二週間だし、腫れてるけど変形していないので、単純な「捻挫」と言ったほうが良いかもしれません。
Aさんは40代の女性なので、整形外科医はヘバーデン結節と診断したんでしょう。
なんでかというとこれは”へバーデン結節診断あるある”で、もしAさんが男性か10代20代の女性だったなら、へバーデン結節と診断されません。
捻挫、もしくは、関節炎
と診断されます。
症状や状態が同じでも、へバーデン結節は、
「明確な受傷起点のない更年期前後の女性が発症する指先第一関節の痛みや変形」
と定義されているからです。
極稀に男性で「整形外科でへバーデンと診断された」という方が来院されることがありますが、かなりレアです。
そのような方の指関節は、一目で歪んでいるのがわかるので「変形」にカテゴライズされちゃったんでしょう。
よくよく聞けば
「若い頃に突き指して以来、こんな感じです」
というのがいつものパターンです。
要はへバーデン結節といっても関節が挫いて捻じれたケガということなんですけどね。
そのあたりはこちらに詳しく解説してます↓
閑話休題。
Aさんに
「指以外にどこか痛いとか凝ってるとか柔軟性が悪いとか感じるところはありませんか?」
と訊いてみると、
・右手首が痛くはないけど動かしにくいという感覚がある
・前腕の小指側に痺れを感じることがある
ということです。
手首の関節を調べてみると、月状骨・豆状骨・有鈎骨の配列がおかしくなっています。
骨のデザイン上、ここの配列がおかしくなると手首が通常よりわずかに伸展します。
無意識に反った状態になるんですね。
それでふだん通りヴァイオリンを弾くと、弓を持っている手首が少し反った状態になる。
当然弓を抑える小指の角度も少し変わりますが、ふだんどおりの小指の使い方をしようとする。
すると普段とほんの少し異なる力のベクトルが小指関節にかかります。
捻じれの力が作用するんですね。
それで練習を続けていくうちに捻じれの力に耐えられなくなって受傷したというワケです。
へバーデン結節は更年期前後の女性に多発するということで、女性ホルモン原因説が良く言われていますね。
たしかに女性ホルモンの影響で関節は少し緩くなります。
そのため捻じれの力に対して弱くなるので、受傷の確率が高くなります。
けれども受傷の切っ掛けはあくまで外力なので、女性ホルモンが”原因”ていうのはちょっと言い過ぎなんじゃない?て思いますね。
原因とされる関係でエクオールや漢方を処方する整形外科や、ホルモンは腎臓に関係するのでコーヒーやスイーツを止めるとかありますが、それは治療というよりどっちかと言えば予防にあたります。
たまにそれで「へバーデン結節が治った!」てのをネットで見かけますが、それは痛みの周期が治まっただけでしょう。
Aさんの小指は変形しておらず捻じれ具合も単純だったので、整復施術すれば痛みはなくなりました。
しかし手首の配列は整復施術でそのつど整列させることはできましたが、ヴァイオリンの練習と並行しながらの治療だったので、安定するのに複数回の通院が必要でした。
安定しないうちは練習で小指の痛みが少し戻るを繰り返して、通算5回の通院で完治に至りました。
近々開催のリサイタルに間に合ったという事でとても喜んでもらえました。
へバーデン結節は適切な治療をすれば、痛みを改善し変形を止めることができます。
早期であれば、変形を防ぐこともできます。
もしあなたが指先関節の痛み、へバーデン結節でお悩みならぜひ当院にご相談ください。
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